フェムトセカンドレーザーvsマイクロケラトーム

フェムトセカンドレーザーによる角膜フラップ作成〜LASIKはここ日本ではすごく普及しています。というのも、一部の専門クリニックがこの方法を採用し、低価格で多数の症例をこなしているからです。

しかし、従来の機械式フラップ作成法がフェムトセカンドに劣っているわけではありません。

今月号のオキュラーサージャリーニュース(Ocular Surgery News)によりますと、フランスでは大多数の眼科医がフェムトセカンドよりもマイクロケラトームを好んでいるとのことで、その理由として、フェムトセカンドによるフラップは

1)切断面が組織断裂の存在により「粗い」こと
2)再びめくるのが困難で、再手術の安全性に影響すること
3)術後早期の炎症が強く、視力の立ち上がりに影響すること

を挙げています。

フェムトセカンドによるフラップは90ミクロンくらいに薄く作成できるのがメリットでしたが、これも、モリアのone-use plus(当院ホームページ参照)の登場で差がなくなりました。

まあ、モリア社はフランスですので、本家本元でより普及しているという面もありますが、日本でも、フェムトがあるのにわざわざケラトームを使うという術者もおられます。

フェムトセカンドの利点といえば、術者の安心感でしょうか。ケラトームのように、「フラップがフリーになるのでは」との恐れを抱く必要がありません。でも、たとえフリーフラップになったとしても、元の位置にフラップを戻すことができれば全く問題ありません。

臨床経過の上で、まだまだケラトーム(SBK)にも分があると思っています。



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