白内障かと思ったら...

「だんだん見にくくなっているので、白内障だと思うから見てほしい。」
そう言って受診される患者さんは多いです。同世代の友人や家族から白内障についての情報をいろいろ得ておられるのでしょう。
情報を得るのは良いことですが、そこで油断してしまうと落とし穴があります。
数年前、他の病院での話ですが、はじめて眼科を受診するという患者さん来られ、「見にくくなってたけど、白内障手術で治るから大丈夫と思って、だいぶ長いこと放ったらかしだった」とおっしゃいました。家族は医療関係者でした。
診察してみると、すでに両眼とも末期の緑内障で失明寸前でした。大慌てで治療を開始しましたが、緑内障白内障とは全く異なる病気で、失われた視野や視力は二度と回復しません。
もっと早く受診してもらえれば...と今までで一番強く思った症例かもしれません。
生兵法は大怪我のもとです。見にくくなり始めた段階で、まず一度は眼科を受診してくださいね。
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