後医は名医??

昔の話です。
同じ病院に勤務している小児科の医師が「目に消毒液が入ったかも...」と言ってやってきました。
診察してみると左目がわずかに充血しています。
幸いにも大きな異常はなかったので、目をきれいに洗った後はそのまま様子を見てもらうことにしました。
ところが翌日にもやってきて、今度は「両目とも腫れて充血してきた!」とのこと。
なんと、流行性角結膜炎(はやり目)で、この時点ではすでに研修医でも分かるレベルでした。
何度もこの件を思い返してあれこれ考えたり、同僚の眼科医にもこの件を相談したりしましたが、最初に見た時点ではやり目と診断するのはどうしても不可能という結論に達しました。
2回目に診察した私は正しく診断できるが、初診時の私は正しく診断できないという部分で、図らずも「後医は名医」(後から診察した医師の方が正しく診断できる)を自分1人で体現してしまいました。
はやり目レベルでもこんな調子ですので、外来の診察とはムズカシイものだとつくづく感じた次第です...
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