今日の白内障手術症例の中に、先週てこづった方がおられました。
ハルナール内服でIFIS(intraoperative floppy iris syndrome)があっただけでなく、術中の体動が酷かったのです。IFISでは点眼麻酔が効きにくいのか、こんなことも多いです。
そこで、今回は、キシロカインの球後注射をすることにいたしました。
効果はてきめんで、眼球の動きが止まっただけでなく、散瞳もよく保たれるような気がいたしました。
α1ブロッカーによる縮瞳と球後注射による散瞳は機序が異なるのかもしれません。後者はたぶん副交感神経の遮断によるものでしょうから。
いずれにせよ、球後注射もまだまだ捨てたものではありませんね。
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