脈絡膜出血

今日も白内障手術の日でした。一つのお部屋で、清潔の看護師さんがトレーニングに入っていましたが、時間どおりに無事終了いたしました。

さて、昨日の手術症例の中で、久し振りに脈絡膜出血=駆逐性出血(疑い)を経験いたしました。何事もなくIOL挿入したあと、当院の基準によりナイロン糸を一糸縫合しました。ところがそのあと、人工房水を入れても前房ができません。あれっと思って触ると、眼圧がパンパンになっていました。

ECCEやICCEの時代にこうなると、ほぼお手上げ状態でした。しかし、今では、極小切開のおかげで、大事に至ることなく、時に気がつくことすらなく、終了することが多くなっています。経験では、500例に1例くらいの確率で発生するようです。

術直後のスリット所見では、浅前房と角膜混濁を認めました。患者さんは「頭痛がする」と訴えておられました。幸い、本日の診察では全く正常でした。

脈絡膜出血は眼圧上昇により止血します。起こってしまったら、創の閉鎖と眼圧上昇を確認することが大切です。術中に眼圧を下げようとあせったら、とんでもないことになってしまいます。

今日届いたレコード(中古)の中から、ホロヴィッツによる、ショパンマズルカ選集およびシューマン子供の情景です(米RCA LM−1109)

CDのホロヴィッツ全集にも入っていますが、やっぱりオリジナルLPのほうがいいですね。技術的になんということもないこれらの曲集でも、ホロヴィッツにかかると全然違う曲のように聴こえます。特にマズルカが絶品です。

ST