練習と楽しみ

勉強にせよ研究にせよピアノの練習にせよ、ちゃんと完成させるには相応の努力が必要であるが、完成された全過程を振り返ると楽しみでしかない。目的+努力+結果=楽しみ ということになります。このようにして得た幸せホルモンは、多分生命力の根源ともなるでしょう。

 

ピアノの練習においては、選んだ曲をちゃんと弾ける(楽譜通りに、間違わずに、感情を込めて弾くこと)ようになるには、初見(初めて楽譜を見てその通りに弾くこと)では無理で、難所に限らず部分練習が欠かせません。1日1時間の練習をするとすると、大抵は部分練習に費やしてしまい、全体を通して弾く時間がありません。作品を味わうことができません。

 

それでは短い時間で音楽を楽しむことができませんので、普段は初見力を駆使して楽しめる曲を通して弾くことが多いのです。

 

こんな時に弾くお気に入りの曲を挙げると、スカルラッティソナタの一部、モーツァルトソナタ8、11,18、協奏曲12~27、ベートーベンのソナタ8,12,14,17,21,23、シューベルトソナタ15~21、ショパンの全作品、シューマンの作品6,9,12,13,16,17,18,20,22,23、ブラームス室内楽などで、1日中弾いていても弾き尽くせるものではありません。無限の楽しみです。

 

ちゃんと仕上げるための練習と楽しみのための演奏のどちらも大切です。

 

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