眼内レンズを取り出し、新たに別の度数あるいは種類の眼内レンズと入れ替えることは、日常的に行われる手術ではありませんが、患者さんのご希望により、あるいは医学的必要に迫られて行うことがあります。
1)眼内レンズが混濁し、あるいは脱臼し、視機能が低下している場合。
2)眼内レンズの度数が合っておらず、患者さんの期待通りの屈折が得られなかった場合。大多数はタッチアップレーシックで対処可能ですが、角膜の状態が適していないとIOLの度数交換をせざるを得なくなります。円錐角膜やRK、レーシック術後などです。
3)多焦点IOLの見え方(ピント、ハロ、グレア)に慣れていただけず、別の多焦点あるいは単焦点IOLに入れ替えを希望される場合。
だいたいこの3つに分類されます。このうち、2)は患者さんの矯正視力を向上させるのではなく、裸眼視力の向上を目指すものですから、レーシックなどと同じ屈折手術であり、中身は白内障手術に近いとはいえ、白内障手術として保険請求して良いかどうか微妙なところです。
と言いますのも、レーシック、ICL、アドオンレンズなどなど、屈折矯正を目的とした手術は全て自費診療だからです。
以上の状況を考えて、当院では屈折矯正を目的としたIOL交換手術は自費診療とさせていただくことにいたしました。
価格は単焦点IOLの度数交換が22万円(消費税込み)です。多焦点IOLへの交換はこれに加えてIOLの実費を請求させていただくことがあります。
IOLの混濁や脱臼により摘出交換が必要となった場合は、従来通りの保険診療となります。
ST