トーリックレンズによる乱視矯正

昨日の続きです。眼内レンズに乱視矯正用の円柱度数が組み合わされているものを、トーリック眼内レンズと呼びます。特に、多焦点レンズでは乱視が大事ですので、トーリックがあれば助かります。

 

角膜乱視が1.0Dを越えている場合、トーリックレンズがあればそちらを使います。

 

昨年1年間で、EDOFのSymfonyを120眼くらい使いましたが、そのうち、トーリックが18眼でした。

 

この18眼では、術前の角膜乱視が1.0~3.0Dあったのに対し、術後の乱視(自覚的検査による)は全例1.0D以下と、よい成績でした。

 

トーリックレンズでは軸ずれの問題がありますので、手術終了時に眼圧を下げること、術後安静をしていただくことなどの、注意が必要です。

 

ノントーリックに対しては昨日の話のように強主経線切開を行いますので、どんな多焦点IOLでも術後乱視を1.0D以下にコントロールできます。

 

万一乱視など屈折異常が残って裸眼視力に不足が出た場合でも、タッチアップレーシックで更に矯正できます。

 

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