Yamane法

Yamane法はIOLの強膜内固定の方法で、横浜市大の山根真先生の考案です。眼科で最もpopularな(読者が多い)雑誌に報告されたこともあり、世界的に広く知られています。

 

IOLのループを30Gの針に入れて眼外に出すこと、ループの先に「コブ」を作って抜けにくくすることなどが特長で、技術的に想像よりも易しく、また、結膜を切る必要がないので術後が綺麗、かつ、縫わないので乱視も出にくい、と良い点がたくさんあります。

 

強膜内固定法は5年前くらいから取り入れており、安定した成績を得ていましたが、最近、総合的に判断してYamane法に変更いたしました。

 

山根先生はこの方法を開発するに当たって、様々な試行錯誤を繰り返してこられたようです。実際、ループを眼外に出す方法一つとってみても、いろんな方がいろんな方法を試され、報告されています。

 

最も簡単なのは、25〜27Gの硝子体鉗子でつまみ出すことでしょう。しかし、これだとトンネルがゆるゆるで、ループの固定が不安定になってしまいます。Yamane法の30G針は必然だったのです。

 

30G針を刺入する位置、方向、角度が重要ですが、山根先生は最近そのためのゲージを開発されており、それを用いると、自然に最適な刺入ができるようになっています。

 

日本の眼科医発の技術で、これだけ世界的に有名な方法はあまり聞いたことがありません。白内障手術の分野では永原氏のフェコチョップ以来の衝撃です。

 

ST