蛍光眼底造影検査

蛍光眼底造影検査とは、フルオレセインという造影剤を使用した、目の眼底検査の一つです。フルオレセインは、特殊なフィルターを通した光が当たると光を発する性質があり、この性質を用いた検査になります。腕の静脈に造影剤を注射してしばらくすると、目の眼底の血管にも造影剤が流れてきて、その状態をカメラで撮影すると、鮮明な、解像度の高い網膜の血管が映し出されます。
これによって、通常の眼底検査では分かりにくい病変(新生血管や、無血管野など)が検出され、診断、治療に役立ちます。今では、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症、中心性漿液性網脈絡膜症、ぶどう膜炎など様々な病気の診断に用いられます。

しかし、この検査は専用の機器が必要で、検査の時間も10分〜15分がかかり、その間は機械に顔を乗せた状態で行いますので、少しお体の不自由な方にはしんどい検査の一つです。ですので、病院に来れない状況の方には当然難しい検査にはなりますが、以前からスマートフォンを用いた、在宅でできる検査が試みられています。i phoneに特殊なフィルターと光源を付けた状態で動画を撮影することにより、眼底の造影検査が可能になっています。通常の検査結果よりも画質は少し劣るようですが、スマートフォンも進化を続けていますので、いずれは遜色の無い画像が撮影できることでしょう。
ほかにも、弱視治療にipadのアプリが利用できたりと、電子機器の進化には驚かされるばかりです。

TN