テクニスマルチ

最近ますます人気なのが多焦点眼内レンズです。当院でも、前年比3割増くらいにはなっています。理由は多分、先進医療特約が使えて、自己負担分が民間の医療保険でカバーされるからと思われます。

但し、先進医療特約が使えるのは厚生労働省が認可しているレンズに限られます。完全自由診療のレンティスは使えません。ということで、多焦点レンズの中でもテクニスマルチが増加しているのです。

テクニスマルチは非球面、回折型の2焦点レンズで、乱視矯正は付加されていません。もともと角膜に乱視がある方では不向きとされています。

しかし、1.5D以下の乱視は切開方法を工夫することで対策可能ですし、術後に残った乱視や遠視はタッチアップレーシックで治療できます。

当院ではタッチアップレーシックの価格を可能な限り下げていますので(片眼5万+税、当院で多焦点レンズ手術を受けられた方のみの特別価格)、タッチアップ込みでもレンティスよりお安いことになり、ますます使いやすくなっているのです。

タッチアップの観点から考えると、当院の器械でより正確にタッチアップが出来るのはテクニスマルチです。といいますのも、テクニスマルチはレーシックの器械を提供しているAMO社が出しているレンズで、同じAMOのエキシマレーザー装置における屈折度数測定が正確に行なえるからです(iDesign)。

テクニスマルチでは近用加入度数が3種類あり、おおむね眼前30cm、40cm、50cmのピントから選びます。ピントが近くほどより細かいものが見えますが、遠見時におけるハロ、グレアは強くなります。また、最近希望の多いコンピューター作業は4〜50cmですので、最もよく選ばれるのは40cmにピントが合っているZLBというタイプです。

多焦点レンズの選択、手術方法、検査、術後管理には多少の経験を必要とします。当院ではいろいろな選択肢を丁寧にご説明することにしています。

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