ラフマニノフのチェロソナタ

今週から夏休みが終わったからか、ご高齢者の受診が増えました。これから年末まで、忙しい日々が続きそうです。

先週末、友人の眼科医の娘さんのチェロの演奏を聴く機会がありました。チェロとピアノによる室内楽ということですが、とある画廊で行われ、少人数の集まりでしたので、演奏者のすぐ近くで聴くことができ、とても迫力がありました。

最後の曲はラフマニノフチェロソナタ作品19。有名なピアノ協奏曲2番(作品18)に引き続き作曲された、とても美しく、充実した名曲です。ベートーベン、ブラームスショパンなど数あるチェロソナタの中で、シューベルトアルペジオーネと並んで、もっとも好きな曲です。

ピアノ協奏曲でも同じですが、いわゆるラフマニノフ節というのが、第二主題に出てきます。1楽章ではここがピアノで始まり、チェロが引き継ぎます。少しテンポが落ちて、この部分が始まりますと、あまりの美しさに涙が出そうになりました。ふと演奏者を見ると、美形のピアニスト(鈴木華重子さん)とチェリスト(細谷公三香さん)が涼しいお顔で弾いておられたので、ちょっとびっくりしました。

3楽章はここだけ単独でも弾かれるほどの名曲で、夢のような旋律、和声が聴かれます。昔聴いた、ホロヴィッツロストロポービッチの演奏が思い出されました。

これほどの名曲、また難曲が生で聴けるとは思ってもおりませんでしたので、感激いたしました。早速、楽譜を取り出して、この演奏を思い出しながらピアノパートを弾いてみました。

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