日帰り網膜剥離手術

今日もお昼から白内障手術が行われました。また、明日は近視矯正手術LASIKおよび網膜剥離に対する硝子体手術を予定しています。

当院では網膜剥離の手術を日帰りで行っています。しかし、一般的には入院するのが普通のため、患者さんから「本当に大丈夫か?」と質問されることも多いです。特に、手術が2度以上の複数回に及ぶこともあるため、なかなか説明が難しいことがあります。

たとえば、網膜をくっつけるタンポナーデ物質として、ガスではなくシリコンを用いた場合、一定の期間の後、シリコンを抜く必要があります。これも一度の手術としてカウントされます。

また、初回手術時水晶体を温存するかどうか、裂孔が上か下か、あるいは一カ所か複数か、などなど、網膜剥離の状態によって、手術の方法が異なってきます。

ガスだけで治ると予測していても、治らない場合、バックル(固形のシリコンを眼球の外に縫い付けて、強膜をたわませる方法)を追加します。では、何故最初からバックルをしないのかと思われるかもしれません。バックルを行うと、術後の痛み、眼球運動障害、美容的な問題など、バックルなしに比べて、多少の後遺症が残ります。なるべくなら、バックルなしで治した方が予後が良いのです。

ということで、網膜剥離では、白内障LASIKとは違った難しさがある訳ですが、それでもなお、日帰りで対処可能ということは一緒です。その証拠に、海外(アメリカ)では、医療保険網膜剥離の入院手術を認めておりません。医療費削減の観点から、「日帰りで出来るものを、何故入院させる??」との批判をあびているのです。

どうか、安心して、日帰りの網膜剥離手術を受けていただきたいと思います。


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