真犯人!?

数年前に白内障手術を行った患者さんの話です。
手術の翌日から突然、手術をした目に謎の硝子体混濁が生じて視力が下がってしまい、難儀したことがありました。
ぶどう膜炎と考え、原因となる病気が体に隠れていないか精密検査をしましたが、結局原因は分からずじまい。
ぶどう膜炎の治療を数ヶ月かけておこない、ようやく術前を上回る視力に改善しました。
非常に稀なケースなので、主な原因が手術なのか、それとも変わった体質によるものなのかすごく気になりましたが、どうにもはっきりしないまま数年が経ちました。
そして最近になり、反対の目のかすみが強くなってきたとおっしゃいました。
こちらの目にもいよいよ白内障が進行したのかなと思いながら診察してみると、なんとぶどう膜炎を認めました。
反対の目にまでぶどう膜炎が生じたということは、やはり全身的にぶどう膜炎になる要素が隠れていたということを意味します。
まさに犯人を発見した気分で、長年のモヤモヤがすっきりした瞬間でした。
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