ICLの認可

以前にも書きましたが、今年になってICL(Implantable Contact Lens)が厚生労働省により認可されたそうです。ICLは後房型の有水晶体眼内レンズ(フェイキック IOL)で、高度近視の矯正に有効です。

ICLやアルチザン(前房型有水晶体眼内レンズ)はすでに日本でもあちらこちらで使われています。医師が個人的に輸入して使うことは合法的に行えるからです。それでは今回の「認可」の意味は何でしょうか?

認可というのは医師に対してではなく、製造業者に与えられるもののようです。ICLが認可されたことにより、日本における代理店(スタージャパン)は合法的に営業活動ができるようになりました。

ICLのような新しいコンセプトの製品は、医師に使用させるにあたって企業によるレギュレーションがかかります。一定の知識を持った専門医でないと、危なくて使わせられないからです。

ICLについては、眼科学会による屈折手術の勉強会と業者主催の勉強会の両者に出席した後に、各施設におけるトレーニングコースを実施して初めて使用が許可されます。

従来、医学、医術の学習は学会が主体であり、医師の自己管理に任されてきたということですが、今回のICLのように、企業により使用許認可が与えられることも増えてきています。特に、屈折矯正手術の分野で多いようです。

製造者責任ということもありますので、当然の流れかと思います。


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