2019年の回顧

今週は予定手術が組めず、午後からは新たに導入する電子カルテの勉強会を行っています。来年の2月からの本格稼働に向けて、色々と慣れなければならないことがあります。

 

電カルになると、診察室だけではなく、手術室、医局、院長室など、どこでもカルテを見ることができ、ためておいた仕事をどこででもできるし、いちいちカルテを運ぶ必要がなくなるので、とても便利です。

 

今年は昨年並み+αの手術件数でした。多焦点レンズが多かったのは、先進医療保険の駆け込み需要かもしれませんが、自費診療のレーシックやICLも増えていますので、屈折手術の市民権が保守的な日本でもようやく得られてきたのかとも思います。

 

今年見直された治療として、緑内障に対するレーザー治療(SLT)があります。初期緑内障あるいは高眼圧症の治療法として、点眼薬に変わる選択肢になることが認められたからです(Laser in Glaucoma and Ocular Hypertention Trial=LiGHT)。当院でもSLTの件数が大きく増加しました(昨年28眼→今年61眼)。

 

同じ緑内障の手術治療として、アイステントも一定の成果をあげました。安全性はとても優れていますが、効果が充分でないこともあります。今後、同じようなシャント手術が改良されて出てくることが予想されています。

 

IOLの強膜内固定法として、30G針でループを誘導し、ループの先にこぶを作って固定するYAMANE法が当院でも定着しました。これにより、安全性、安定性、手術時間短縮と、改良された点が多いですので、IOLの外れた患者さん(IOL脱臼)、また、もともとIOLが入っていない患者さん(無水晶体眼)にとって朗報です。

 

今年は今週金曜で仕事納め、来年は6日から診療開始です。

 

ST