緑内障検査

緑内障は、診断はもちろん、その進行の有無の判断が非常に重要です。


緑内障が進行している否かの判断は、今まではその多くを視野検査が担っていましたが、近年はOCTが、より早期、簡便な緑内障の診断、進行の有無の判断の助けとなっています。
ただ、視野検査とOCTには、それぞれ長所短所があります。


視野検査は、検査自体が難しく、集中力を要するため、OCTと比較すると再現性に乏しい点や、1点1点全て検査すると膨大な時間がかかるため、ある程度間隔をあけて測定するため、早期の緑内障の検出は困難な場合がある点があげられます。


OCT検査では、NFL(神経線維層厚)とGCC(網膜神経節複合体)を測定することで早期に緑内障の病態を把握できる反面、NFLの測定値には減少する限界があり、後期緑内障の進行検出率は、視野検査の検出率よりも下がります。また、近視が強い眼では、視神経乳頭の大小、傾斜や回旋、全体的な蒼白化、広範囲の乳頭周囲網脈絡膜萎縮、網膜神経線維の走行や厚みに多彩な変化が起こっているため、OCTの結果だけを鵜呑みにすることはできません。


一つの検査結果によらず、緑内障病期に合わせてより進行検出に有用な検査を合わせて診断していくことが重要です。


TN