RK後の白内障手術

LASIKよりも以前に行われていた近視矯正手術がRK(放射状角膜切開術)です。
20年以上前に行われていましたので、RKを受けた方がそろそろ白内障になって来院されることがあります。
RK後でも白内障手術は可能です。ただし、普通の白内障手術に比べて注意すべき点が主に2つあります。
1.眼内レンズの度数
 角膜中央部が極端に扁平になっていることが多いので、眼内レンズの度数が計算値通りにいかないことがあります。
 長期的に遠視化しやすいこともあり、少し近視気味を狙った方が安全です。
2.手術手技
 ほぼ通常通りに白内障手術は可能ですが、術中のちょっとした前房内圧の変化で角膜が歪むので視認性が落ちるときがあります。
 また、放射状切開が深く入れられている場合、白内障手術中にそこが裂けることがあります。
 そんな場合でも、そこをきっちり縫合すれば大丈夫です。
 ただし、縫合が強すぎると不正乱視の原因となり、弱すぎると縫合不全になりますので、絶妙のテンションにする必要があります。このあたりは角膜移植を手掛けていた経験が役立ったりします。
当院では多施設から大勢の患者さんをご紹介いただいており、RK後にかぎらず様々な症例に対応させていただくことが可能です。
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