LASIKが行われるようになって20年、RKとなるとそれよりも前から行われています。このような、屈折矯正手術を受けられた患者さんが、白内障になって、白内障手術を受けられる機会が増えています。
その場合、眼内レンズの度数決定に問題が出てきます。正常よりも角膜の形が扁平なので、多数の計算式で誤差が生じるのです。
これは、LASIK後に特化した計算式によりほぼ解決しています。しかし、通常の白内障手術に比べ、術後の屈折誤差が多くなりがちなのは変わりません。
更に、LASIKを受けたような「裸眼視力にこだわった」患者さんは、白内障手術の後も良好な裸眼視力を期待される傾向にありますので、ますます屈折予測の重要性が増し、難しくなるのです。
予測が狂った場合、LASIKによるタッチアップが有効ですが、LASIKをすでに受けておられる患者さんでは、更に追加のLASIKが可能かどうか、検討しなくてはなりません。
また、RK後ともなれば、タッチアップLASIKは禁忌であり、屈折誤差の対応はますます困難になってきます。
万一の場合、一度入れた眼内レンズの度数交換で対処しなければなりません。
以上のことを十分に理解した上であれば、LASIK(RK)後でも多焦点レンズの使用が可能になります。
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