めぐり合わせ

医師はたいてい自分の専門分野を持っていますが、それとはまた別に、なぜかめぐり合わせの多い疾患があったります。
私は大学病院では角膜外来を専門としていましたが、それとは全く関係なく、サルコイドーシスという疾患によるぶどう膜炎に出くわすことが多いです。
年始の当直中に来院されたぶどう膜炎の患者さん、謎の眼圧上昇の患者さん、コンタクト外来に来院されて前房炎症を認めた患者さん等々、血液検査をしてみるとACEという検査の数値が上昇しており、内科で精査を受けていただいてサルコイドーシスと判明したことが多くあります。その割合が、世間一般でのサルコイドーシスの割合に比べて妙に多いので、めぐり合わせのようなものを感じずにはいられません。
最近も、別件で紹介されてきた患者さんにぶどう膜炎を認めたため、「私のところに来たということはサルコイドーシス!?」などと考えながら一通りの血液検査を行うと、やはりACEが上昇していました...
これから内科で精査予定です。
私とは逆に、知り合いの眼科医はベーチェット病によるぶどう膜炎にばかり出くわすそうで、サルコイドーシスはほとんど見たことがないと言っていました。不思議なものです。
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