開院20周年

坪井眼科を開業したのは、1994年3月1日でしたから、本日、めでたく開院20周年を迎えました。この間、胆石の治療のため2度ほど入院した他は健康に恵まれ、眼科医療を全うできました。本当にありがたいことと感謝しております。

白内障手術3万件以上、硝子体手術1千件近く、LASIK4千件以上など、たくさんの手術を手がけました。多焦点IOLやトーリックIOLなど、屈折矯正白内障手術にも積極的に取り組んできました。

開院当時とくらべ、手術内容は大きく変わっています。白内障手術では上記屈折矯正の他、手術自体もより安全で術直後の回復の早い方法へと変化しました。「日帰りで大丈夫か?」といった不安感はほぼなくなったと思います。両眼の連日手術、同日手術も増えてきました。

硝子体手術も25G手術の導入で合併症が激減し、敷居がとても低くなりました。ただ、この分野では、抗VEGF抗体という武器が出てきましたので、手術に至らない症例も増えており、患者さんにとってよろこばしい進歩が見られます。この点について、OCTの普及がとても大きかったです。

屈折矯正手術LASIKは安全かつ正確な方法として確立しており、今なお、ゴールドスタンダートといえます。ただ、適応すれすれのところでは副作用が出てくることもあり、100%安全ということではありません。近視度数が強すぎる場合の選択肢として、新たに有水晶体眼内レンズ(ICL)が導入されました。

瞼の手術については、眼瞼下垂に対するタッキング法が確立されています。当院では当手術の専門家を招聘して瞼の手術を受けていただいています。

緑内障の分野ではデバイスによるトレベクレクトミーが保健適応になりました。出来不出来の激しかった緑内障手術で安定した結果を出せることがこの方法のメリットで、当院でも手術件数が増えて来ています。

まだまだ書き尽くせないことが多いです。20年の間にいろいろな変革が起こりましたように、今後も新しい方法が次々と出てくると思います。新進気鋭の先生方、優秀な職員の皆さんに助けられて、これからも時代の先端を走っていけるよう、努力を続けたいと思っています。

ST