乱視矯正手術

昨日はLASIK一例2眼、硝子体手術2例、LRI3例を行いました。LASIKは普通木曜日に行っていますが、患者さんのご希望により、月曜に予定することもあります。

LRIは、多焦点眼内レンズを予定している患者さんに行いました。通常の白内障手術では、術後にメガネをかけていただくのが基本ですので、多少の乱視が残ったとしても、メガネで矯正できるので問題はありません。ところが、多焦点IOLの場合、「術後の裸眼視力」を期待されますので、乱視があると大きな問題となってきます。

少しくらいの乱視なら問題ありませんが、1.5Dを越える乱視は避けなければなりません。

昨日の患者さんは両眼とも3Dの直乱視があり、やはりどうしても、多焦点IOLを入れる前に矯正しておきたかったのです。乱視が多いと、IOLマスターで測定した屈折度数もやや不正確になります。LRIにより、乱視度数を軽くした後にIOLマスターを行い、より正確に適切な多焦点レンズ度数を調べます。

とはいえ、LRIにより乱視をゼロにすることはできません。直乱視は年齢とともに軽減されることを考えると、1.5D以内ならOKと思われます。

今日はお昼から白内障手術を19例行いました。うち一例で多焦点IOLを使用いたしました。この患者さんにはテクニスマルチレンズを使ったのですが、術前の乱視度数が1Dくらいの倒乱視でしたので、強主経線切開による乱視矯正を試みました。

角膜の3mm弱の切開にて、0.7Dくらいの乱視矯正効果があります。テクニスマルチは通常2.6mmくらいから挿入可能ですが、乱視矯正効果を考えて、わざと3mmまで創を広げます。

マロニーのリングをあてて軸を調べるだけの簡単な方法ですが、意外に矯正精度は良好です。


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