忙しい外来

9月に入って忙しい日々が続いています。ということで、小生の担当するブログもなかなか更新できませんでした。

忙しい理由の一つはたくさんの初診患者さんに来ていただいていることです。まことにありがたいことですが、初診患者さん、特に手術適応のある方は原則として小生が診察しておりますので、時にして一日の容量を越えそうになるからです。

今日はLASIKの適応検査が3件ありました。そのうち、本当にLASIKが可能あるいは適切だったのは一件、あとの二件は白内障手術、あるいはICL(有水晶体眼内レンズ)の適応でした。これを懇切丁寧に説明いたしますと、一人当たり結構な時間を費やすることになります。

もちろん、その他に白内障手術の希望者が大勢おられました。

お昼からは白内障手術が19件行われました。新しく導入された超音波手術装置は、チップが回旋し、横振りになっていることが特長です。従来の縦掘りとはかなり感覚が異なります。

長所は引きつけた核片を突き放さないことです。結果、核が前房で飛び跳ねることが少なくなり、角膜内皮損傷が回避されます。これにより、術後一日目から良好な視力を期待できます。

しかし、短所もあります。とても硬い核になると、破砕効率がやや低下することです。道路工事に使う削岩機が縦振りなのを見ても分かる通り、「砕く」という観点からは縦振りが優れています。ただ、この器械でも縦振りの割合を増やすことも出来ますので、今後、設定をいろいろと見直す必要があるということだと思います。メーカーの器械担当者様にはまた手術ビデオを検討していただきたく思っています。

視力回復の立ち上がりが良くなりましたので、両眼の手術の間隔を一週間置くのではなく、連日手術とする機会も増えて参りました。「やっぱり恐いから一週間置いて」あるいは「仕事が忙しいし、早く治したいから連日で」と、患者さんによってご希望ははっきりと分かれます。

もちろん、患者さんのご要望を最大限に生かし、手術予定を組むことにしています。


ST