コンタクトがつらい患者さん

今週は週末に学会がありますので、月曜から水曜の予定手術はありません。

本日受診された新患の中に、高度近視で軽度白内障の50代の女性がおられました。若い時からハードコンタクトを使っておられましたが、最近、目がかすむうえ、コンタクトがつらいとの訴えです。

診察いたしますと、やはりというか、涙液量が少なく、結膜はやや充血して皺がよっていました。

コンタクトレンズは涙の上に浮かんだ状態ですので、涙の量が少なくなると眼表面を傷つけてしまいます。大体40代の後半くらい、老眼が出始める頃から、コンタクト障害を起こすようになります。コンタクトの装用はいずれあきらめなければなりません。

ところが、もともと近視が強いので、(だからこそコンタクトをされていましたので)、コンタクトの代わりに眼鏡というのはまたつらいことになってきます。高度近視、不同視(左右の度数に差がある)、高度乱視では眼鏡による矯正効果が不十分なのです。

ということで、この患者さんには白内障手術をお薦めいたしました。近視をずっと軽くできる上に矯正視力を上げるという、一石二鳥の効果があるからです。

IOLとして多焦点も選択肢に入りますが、眼底の状態がそれほど良くない場合は単焦点のほうがベターです。モノビジョンをお薦めいたしました。


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