若年者の白内障

今日はお昼から白内障手術が21件行われました。今日で今年の予定手術は終了です。

今日は10代の男性の患者さんが2名おられました。最近は若年の白内障手術も増えてきています。

若年者で、特に真っ白に熟している場合、手術の難易度は高くなります。CCCがその後の手術の流れを決定いたしますので、なんとしても成功させなくてはなりません。若年者で、特に眼瞼圧の強い男性では、前房形成能力にすぐれた、ビスコートやヒーロンVを使います。

それでも外に流れやすいので、最初のCCCは小さめにしておき、IOLを挿入したのちに拡大する時もあります(ダブルCCC)。今日も一例、そんな感じで行いました。

若年者では調節力の喪失が大きな問題です。そこで、多焦点IOLを使用すればと思われるでしょうが、必ずしも多焦点が良いとは限りません。直乱視が強い場合が多く、術後の視機能が期待できないことも多いからです。

むしろ単焦点IOLのほうが、メガネは必要となりますが、視機能的には優れています。ここのところを間違ってはいけません。

片眼性の場合、健康眼の屈折値が大切で、近視の場合はこちらをLASIKで正視にすることにより、術後のQOLが向上いたします。その場合、白内障眼の狙いは−1〜−2Dくらいとします。いわゆるモノビジョンですが、大抵の場合、メガネ、コンタクトなしで過ごせるようになります。


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