専門医試験

今年の眼科学会専門医認定試験の結果が8月の日本眼科学会雑誌に公表されました。
合格率は約60%で、これを高いとみなすかどうかは人それぞれだと思いますが、現役の眼科医ばかりが受験していることを考えると、やや低く厳し目の合格率かと感じます。
試験問題を解いてみると年々洗練されてきており、私が受験した5年前に比べても難しいながらも、問題としてはさらによく作られていることに感心しました。
注目すべきは受験者数で、今年の390名はピークの592名(3年前)に比べて36.5%も減少しています。新しい医師臨床研修制度が2004年に施行され、その影響がはっきりするのがちょうど今回なので気になっていました。受験者数の減少は、この新臨床研修制度が眼科にとってかなり逆風になっていることの証でしょう。
2年間の臨床研修プログラムにおいて眼科研修は義務ではありませんし、実際、眼科をまわる研修医も少ないようです。この期間に研修を受けた診療科の中から自分の進路を決めたくなるのが人情でしょうから仕方がありませんが、今後の眼科の行く末が心配なところです...
Ft