回転手術

今日もお昼から白内障手術が行われました。

ある先生が朝から見学に来られていました。「手術室を増設するので、参考にしたい」ということで、白内障手術の時に手術室2室を回る当院のスタイルに興味があるとのことでした。

白内障手術では、手術の前に目の周りの消毒、洗眼、清潔な覆いをかけることなどを行った後に手術となります。患者さんがベッドに横たわってから覆布をかけ終わるまでの時間は大体5分くらいですが、1室での手術だと、入れ替え、準備の時間中術者は待っていなければならず、たとえば20例の連続では、待ち時間が2時間近くということになってしまいます。

2室回転だと、手術を行っている間に、もう一つのお部屋で準備を行いますので、短時間に効率的に手術を行えます。

欠点はスタッフの数、手術の器械、スペースともほぼ2倍必要になることです。

当院でも、開院当初は手術室が一つでした。開院5年目くらいに、医院のスペースを増やした際に、現在のスタイルに変えました。

開業する際に参考にした、カナダのギンベル先生、フロリダのジル先生のクリニックの真似をしただけです。ジル先生に至っては、手術室を3部屋使って回っておられました。ただ、手術の前半分を他の人にしてもらっていましたから、ちょっと反則っぽいですね。ジル先生は当時64才で、年に9000例の白内障手術をされていました。

あるクリニックでは、手術日となると、夜の11時まで仕事をしているそうです。しかし当院では、手術日でも、正規の業務はほぼ5時に終了いたします。

大体、人間には集中できる限界というものがあります。手術では術者のみならず、周りのスタッフすべてに大きな負担がかかりますので、一定の時間に終了するということも、危機管理上大切なことではないかと思っています。


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