おさなごを発見せよ

今日は二十四節気の一つ立春ですね。昨日は節分でした。私が子供の時は祖母が巻き寿司を作ってくれました。今はご近所のお寿司屋さんに買いに行きます。

さて、今日の話題は立春でも節分でもなく、ある本を紹介します。32年前私は新米母親でした。育児書を買いに本屋さん(今ならアマゾンでしょうか)に行きました。そこで、その後ずっと参考にして、子育てで悩む度に手にした本に出会いました。その本の名前は「おさなごを発見せよ」(羽仁もと子著)という本です。

この本では「赤ん坊は自ら生きる力を与えられていて、その力は親の助けやあらゆる周囲の力に勝る強力なものだということと、その赤ん坊の強い力が我々に何を要求しているかを知ることが大切。母親が自分の持っている知識や感情を先にたてて、知らず知らず赤ん坊の自ら生きる力を無視していると、赤ん坊というものは容易にその方に寄りかかって自らの生きる力を弱めてゆくものです」という文章から始まり、「放任主義と不注意主義」「子供と規律」「子供と習慣」等、育児をする上で本当に大事な事柄を著者が自分の子供のことも例に出しながら書いています。その中で特に強く心にとどめた言葉があります。

「一意我が子の長ずるところを伸ばし、欠点を補って、その天分ののび得る限りまでその知徳を発達させ、何人にも生活問題はついて回るものと見て独立の気性を養い、その才能に相応した教育をほどこすこと、かつ、なるべく苦労なしに出世する道をと考える代わりに、いかなる困難にも耐えて進む人間にしてやりたいということを心がけたいと思います。」

明治6年(1873)生まれの著者が書いたこの本は、昭和40年に第1刷が発行されました。

Y.T