走ること

 師走も半ばを過ぎ、寒さが本格化してきました。
まだ暖かかった先月、社会人になって初めてマラソン大会に参加しました。
 今年の春先に、久しぶりに会った友人が走ることに目覚めて、色々な大会に出ているので一緒に参加する約束をしてしまったのです。
 練習を始めたのですが、10代20代の頃とは違い、走れば走るだけ身体に負担がかかり、痛みや疲労に絶える日々でした。私が参加したのはハーフマラソンなので、胸を張れる距離ではないのですが達成感は十分でした。当日はよく晴れ、高橋尚子さんが応援ゲストに来ていて、ゴール前でハイタッチをしてくれたことには感激しました。
 
 普通に走るのもしんどいのに着ぐるみや仮装して走っている方もいました。ゴール2Kmほど手前、私のすぐ後ろに「ダイコン」と「ナスビ」の着ぐるみを着た2人組みがいたようで、沿路からは「ダイコンさんナスビさんがんばれー!」の大声援が聞こえました。スマホやデジカメで着ぐるみさん達の撮影もされる中、私は(ダイコンとナスビにだけは負けたくない!)と最後の力を振り絞って無事、先にゴールしました。
 
 私の友人やそのまた友人は走ることが大好きで、暇さえあれば何十キロも走っています。ひと月に100kmや200kmも走り、車の走行距離のような話をします。とてもついていけないし、「今度はフルマラソンに挑戦だね」と言われても約束はしません。マラソンの大会に参加することは一つの目標としてやりがいのある挑戦でしたが、(私は走ることが好きではないなー)と気付いたからです。
 しかし、「走る」という行為は美容と健康のためにはよいとされています。これはランニング後に身体を休息状態にすると3時間以内に大量の成長ホルモンが分泌されるためと、ランニングの最中に通称「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが分泌されるためだそうです。成長ホルモンは美肌、美髪そして強い筋肉をつくり、セロトニンは前向きな思考や心の安らぎが得られ、暴飲暴食などの衝動を抑える働きがあるそうです。
 好きではないけれど、今後も無理のないペースで程よいランニングを続けたいと思いました。
                                              I.K