白内障手術の打ち止め

今日はお昼から白内障手術が20件行なわれ、これで、今年の白内障手術は無事終了いたしました。

今年の特長は多焦点レンズが増加したことで、120件近くの数になりました。昨年と比較しますと、倍増以上です。屈折型のレンティスが多いことや、リストアに乱視矯正が出て使いやすくなったことなどが原因です。それでも、白内障手術全体の6%くらいであり、標準はあくまで単焦点レンズです。

今年の四月には短期滞在手術の適応変化により、保険の白内障手術は両眼の場合、1週間以上あけて行なわなければならなくなりました。短期滞在3が出来たことにより、あおりをくらった格好です。それでも、入院手術では、事実上2週間以上あけなければならないことにくらべると、まだましかもしれません。

両眼の白内障では、片眼だけ手術すれば一応の視力は確保できるとの判断があるからでしょう。しかし、両眼視がなければ立体視が出来ないことを忘れてはなりません。立体視がなくなると、ご高齢の方では転倒事故につながりかねません。

今後、ますます、公的医療保険の制約がきびしくなってくることが予想されます。贅沢はいいませんが、必要な医療が提供できる環境だけは維持していただきたいと思います。

近視矯正(LASIK)、多焦点レンズによる老眼治療、フェムトレーザーなど、新しい分野がどんどん開発されています。その多くが、公的医療保険ではなく、自費診療として行なわれています。

オバマケアなど海外の情勢から考えるに、それもやむをえないことと思います。

医療の進歩は、一部の人のサポートがなければ成り立たない時代になってきました。当院で多焦点移植手術やLASIK手術を受けられた皆様には、ご援助に感謝いたします。

ST