硝子体手術

今日はお昼から硝子体手術2件他が行われました。

硝子体手術といえば網膜剥離や硝子体出血に限らず、広い適応があります。

白内障手術などの前眼部手術だけを行っている施設でも、できたら硝子体手術で対応したいというシーンが必ず出てまいります。

たとえば、先日お話した、チン氏帯断裂に対してなんとかIOLを挿入したといたしますと、術後に前嚢が収縮してくることが多いです。重症例になると通常のヤグレーザでは対処不能となり、硝子体手術の出番となります。

カッターや硝子体ハサミで前嚢を切断いたします。

また、前房が極端に浅い症例では、硝子体扁平部からの減圧により、簡単に前房を作ることができます。

以前ならば、インフュージョンポートを作成するため結膜を切らなければならず、せっかくの耳側透明角膜切開が台無しでしたが、今や、経結膜的に扁平部に達することができますので、硝子体手術の敷居がとても低くなりました。

もちろん、手術器具やシャンデリアなど、それなりの投資が必要ですし、硝子体手術の場合、使い捨て器具も多いので、ランニングコストはばかになりませんが、4月からの改定で従来よりも高い点数が認められたことは朗報です。



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