OCTA

最近、大阪でも一段と寒くなって来たせいか、RVO(網膜静脈閉塞症)や硝子体出血がよく見られます。RVOで黄斑浮腫があれば抗VEGF薬の適応になります。しかし、浮腫以外の病変、たとえば虚血、動脈閉塞などではなかなかよい治療法がありません。動脈性の虚血では一瞬で神経が変性しますので、一刻を争います。結局、手遅れになってしまうことも多いのです。

DMの硝子体出血に対して、昔は一ヶ月くらい自然吸収を待つのが常識でしたが、最近は硝子体手術が安全になったのでその限りではありません。

硝子体手術では出血の除去ばかりではなく、光凝固、黄斑前膜の除去なども同時に行なえますので、座して待つよりもよほど予後が良くなると思います。

ご高齢の方では更に白内障手術も同時に行なうことも多いので、何度にもわたる手術にくらべ、患者さんのご負担も少なくなります。

DMやRVOで威力を発揮するのがOCTおよびOCTA(OCTアンギオグラフィー)です。OCTAや蛍光造影で黄斑部の循環状態を注意深く観察することにより、疾患の予後(良くなるかどうか)をかなり正確に判断することができます。

ST