花粉シーズン到来

そろそろ、本格的な花粉シーズンに突入します。

今シーズンの花粉飛散量は、平年に比べて北海道が『非常に多い』、東北北部で『多い』予想となっています。近畿地方については、『やや多い』となっています。

 


花粉症の症状を緩和させるには、まず花粉への暴露を避けることが大事です。メガネは有効で、メガネを使用しない場合に比べて眼に入る花粉量はおよそ40%減少し、防御カバーのついたメガネではおよそ65%の減少が期待できます。

衣服の工夫も有効で、ウールの花粉のつきやすさは、綿に比べるとおよそ10倍にもなります。表面がつるつるした素材の上着がいいかもしれません。

 


飛散が多い昼前後や夕方の外出を避けることや、内服薬や点眼薬などによる対症療法は本格的な飛散開始前に始めることも有効でしょう。

 


遺伝子組み換え(GM)技術を使ってスギ花粉症の原因物質(花粉)の一部を、本体部分である胚乳に蓄積させた花粉症緩和米というものがあるらしく、これは、アレルギーの原因となるアレルゲンを少しずつ食べることでアレルギー症状を改善させる減感作療法です。スギ花粉の一部を組み込んだご飯を毎日食べることが治療になり、臨床試験でも有効性が確認できているそうですが、この花粉症緩和米は、『食品』ではなく、『医薬品』に該当するため、安全性確保に必要な規制などを定めた医薬品医療機器法に基づく国による承認が必要で、効能と安全性を確認するヒト臨床試験(治験)や製造・品質維持にかかるコストや時間が「食品」とは比べ物にならないぐらい大きく、約20億円の公費が使われましたが、まだ実用化には至っていないそうです。

 


TN