ショパンの初期作品

いつも大体手術が終わった後ピアノを弾いています。手術の後は疲れてはいるのですが、なんとなく気分が高揚していますので、上手に弾けるのです。

今日はベートーベンのクロイツェルソナタの1楽章、リストの「愛の夢」、ショパンボレロ作品19などを弾きました。

ショパンはもちろん一番好きな作曲家です。静かなノクターン、軽快なワルツ、重厚なバラード、華麗なスケルツォ、優雅なマズルカ、激しいポロネーズ、難しいエチュードなど、どれも大好きですが、昔からよく知り過ぎているので、最近はあまり勉強してこなかった、初期の作品に凝っています。

シューマンに聞かせて驚かれたという「変奏曲作品2」や同じく作品12、または華麗なるポロネーズ作品22などです。

パリに落ち着いてからの作品ももちろん優れてはいるのですが、結核を患ってジョルジュサンドのひもになったりしていたので、暗い曲想のものが多いです。また、自分ではもう演奏会をしていなかったので、技巧的に難しくなっています。

これはベートーベンの後期作品と同じで、自分で弾く必要がなくなると、他人(プロの演奏家)にとんでもない高度な技巧を科す傾向にあるからです。

その点、初期の作品は自分が弾いて人に聞かせていたらしい、弾きやすくて曲想が豊かなものが多いのです。

ボレロはそんな初期を代表する名作と思っています。

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