バラード、スケルツォ、ノクターン、ワルツ、エチュード、ソナタ、マズルカ、ポロネーズなどなど、ショパンの独奏曲は色んな名前があります。ショパンといえば、そのほとんどがピアノのための作品で、オーケストラのための曲はありません。
ただ、オーケストラと競演するピアノ曲はいくつかあり、その代表が、ピアノ協奏曲の1、2番です。作品番号11と21です。
いずれも20才時の作品ですので、若書きというか、ほほえましい曲想が随所に出てきます。いつ聞いても弾いても、楽しみに満ちあふれた作品です。
順番としては2番が先に書かれ、1番があとでした。2番の方が、芸術的により高みに達している感じですが、1番は親しみやすい旋律と、ピアノの練習曲としても優れていますので、より人気があるようです。
練習曲の作品10、25はピアノ協奏曲を弾くための練習と言われることがありますが、ピアノ技巧的には練習曲のほうがはるかに難しいと思いますので、まずコンチェルトをさらった後にエチュードに進むのもありかと思います。
楽譜は日本の全音からよいものが出ています。作曲家の小林秀雄さんが校訂、解説されているもので、エキエルやヘンレに負けない内容があります。
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