最近の手術

昨日はBRVOによる硝子体出血に対する硝子体手術など数件、今日はお昼から白内障手術が22件行われました。そのうち、眼底が見えない程の過熟白内障が4件あり、いつもよりは時間が余分にかかってしまいました。

硝子体手術は23Gシステムにより無縫合で行っています。傷口が小さく出血が少ないからか、術翌日に眼底が見えにくいということはほとんどありません。20Gとでは、術翌日の所見に大きな差があります。もちろん日帰り手術です。

白内障手術でも2.2mm切開(20G超音波チップ)が標準になってきました。しかしこちらは、挿入される眼内レンズが一定の切開幅を要求するため、これ以上の小切開化は当分無理でしょう。

最近、乱視矯正ができるトーリック眼内レンズをよく使っています。術前の角膜乱視が2D以上で、裸眼視力のアップを求めておられ、眼底などに異常がない場合が適応です。このレンズは多焦点IOLのように自費診療(混合診療)ということではなく、保険診療の中で行われます。

トーリックでは乱視が軽減されますが、多焦点IOLのようにグレア、ハロで困るということがありません。単焦点IOLだから当然とはいえ、付加価値ばかりで失うものがないというのは、患者さんにとっても術者にとってもありがたいことです。ただし、不正乱視の矯正はできませんし、矯正可能な度数には限度があります。


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