疲れ目の原因

「目が疲れてどうしようもなくなってきた」と受診される方を時々見かけます。当院は手術をメインにしていることは周知であり、「手術は怖いけど、それでも治るなら」と意を決して来院されるのです。

疲れ目とは、目を使っていると頭痛がしたり、目を開けるのが辛いと言った症状が出ることです。原因は様々ですが、最も多いのが遠視による調節障害でしょう。

近くの物を見る時、水晶体を支える部分の筋肉を緊張させます。この筋肉(毛様帯)の過度の緊張が疲れ目になります。

遠視の原因として1)メガネが合っていない場合があります。近視用のメガネが強すぎると全体として遠視になり、目が疲れる原因になります。コンタクトが合っていない場合も同様です。

2)レーシック、ICL、白内障手術など、屈折値を大きく変化させる手術で、術後に遠視になることがあります。これが時により、疲れ目の原因になります。

3)加齢により、水晶体の屈折力が低下した時、目は全体として遠視方向に変化します。もともと正視で遠くがよく見える良い目だった人ほど、年齢とともに遠視になり、メガネなしだと目が疲れることになります。

メガネを合わせる際には、遠見視力が両眼で(1.0)くらいになるように、少し近視を残すのが疲れ目を避けるコツです。コンタクトでも同様です。

加齢とともに遠視化することも多いので、50代以降、メガネは頻繁にチェックしなければなりません。常に遠くが見えすぎないメガネにしておきます。

メガネを掛ける習慣が無い人で、加齢による遠視が出てきた場合、白内障手術で弱近視にすることにより、眼の疲れを改善することが出来ます。

屈折手術後の目の疲れを避けるためには、常に弱め(近視の場合)の矯正を心がけることです。医師とよく相談してください。

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