昨日は某所にて音楽会付きのディナーを楽しみました。
クラシックの弦楽四重奏団が古典音楽を奏でた後、奏者の人たちの参加を得て、同じテーブルでフレンチ料理を頂くという、素晴らしい企画です。
曲はモーツァルト、ハイドン、ベートーベンの四重奏曲ほかでした。これらの曲はそもそもが王侯貴族のために作曲されたものですので、食事の雰囲気にもぴったりです。
中でもベートーベンの曲は、有名なラズモフスキーの3番。全16曲のうち9番目の曲で、中期の最高傑作です。
ラズモフスキーは当時(18世紀後半)の駐オーストリア露大使で、ベートーベンによりこれらの3曲を献呈されました。そのため、3曲ともロシア民謡と思われるメランコリーなメロディが緩徐楽章に出てきます。
個人的にはラズモフスキーでは1番が最も好きですが、3番の終楽章は最高に盛り上がるので、演奏者にとってはこちらの方が良かったのではないでしょうか。
日頃からCDで親しんでいる曲を生で聴けた上、美味しい料理も堪能できて、最高のひと時でした。
テーブルにはチェリストが来てくれました。ザルツブルグ生まれで、日系2世、ウィーンフィルのメンバーも兼ねている人です。
昔の貴族はこんな贅沢を毎日のようにしていたのでしょうか。
ST