2022年の診療実績

今年もあと1日を残すのみとなりました。今年の診療実績はHPにあげた通りです。総手術件数(観血手術)は昨年(2021年)の1686から増加して1902件となり、ほぼコロナ前の件数に復帰しました。

 

内容を見ると、増加分はほぼ白内障手術であり、コロナ禍の間、普通の白内障の受診抑制があったことがわかります。強膜内固定や多焦点IOLはあまり変化していません。

 

緑内障手術については、アイステントが58→107件とほぼ倍増でしたが、この手術の良さが認識されたことにより、より適応が広がったからと思われます。(アイステント件数/白内障手術件数)は同世代の緑内障の有病率にほぼ一致します。

 

網膜硝子体については硝子体注射が増えており、今後の対応法について考える時期に来ています。当院では主に手術室を利用して注射を行っておりましたが、今後は処置室で即日対応できるよう、クリニカルパスを見直す予定です。

 

注射の増加に呼応して、糖尿病網膜症の手術やレーザーが激減しています。よりよい方法に移行していった結果と思われます。

 

屈折矯正手術ではLASIKが減少し、ICLが増加しました。ウクライナ戦争などの影響でエキシマレーザーのガスが一時入手困難になり、価格も上昇したことが原因です。今後もこの傾向が続くかもしれません。

 

眼瞼手術、翼状片手術の増加は、どちらもこの4月から短期滞在加算がついて積極的に手術が行われた結果です。

 

手術数が回復したとはいえ、手術のランニングコストが年々上昇していますので、利益が増加したわけではありません。今後、高度な眼科医療を提供し続けるには、より一層の経営努力が必要です。

 

来年は坪井眼科にとっても新しい1歩を踏み出す、大切な年になりそうです。

 

ST