クレメンティ(1752~1832)はモーツァルト(1756~1791)と同世代でベートーヴェン(1770~1827)より長生きした作曲家です。
現代風アクションのピアノを広めた功績があり、練習曲の「グラドス アド パルナッスム」が有名で、ショパンもこの曲を生徒に薦めました。また、ベートーヴェンはモーツァルトよりもクレメンティのピアノソナタを評価していました。一般的にはタウジッヒによる抜粋が有名ですが、伊クルチから全100曲が3巻にわかれて出ています。
ピアノソナタは100曲ほどあるそうですが、全集はありません。現在出版されている作品をまとめてみました。
全音の1~3巻、クルチの1~3巻、ヘンレの1~2巻ですが、すべて選集で順序など整理されておらず、重複があります。作品番号順に並べると以下のごとくになります。
2-4 イ長調 ヘンレ1
9-3 変ホ長調 ヘンレ1
12-4 変ホ長調 クルチ2
13-6 ヘ短調 ヘンレ1
24-3 変ホ長調 クルチ3
26-2 嬰へ短調 クルチ2
26-3 ニ長調 クルチ1
34-1 ハ長調 クルチ1
34-2 ト短調 ヘンレ2
36-1 イ長調 クルチ1
39-2 ト長調 クルチ1
47-2 変ロ長調 クルチ1
50-3 ト短調 クルチ3 ヘンレ単独出版
結局、46曲余りが出版されています。よく調べると、いくつかは名曲です。例えば作品34-1など、後のベートーヴェン、シューベルト、ショパンにつながる何かがあります。
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