LASIKの iDesign(アイデザイン)入力

毎年夏休み前になると、LASIKの希望者が増えます。今がちょうどそんな時期で、毎日のように適応検査の患者さんが来られます。LASIKの適応は角膜の厚み、形状解析、近視度数の3要素からほぼ決まります。

 

エキシマレーザーを照射して角膜を削った後、全体として角膜厚が最低400μ(0.4mm)残るのが条件です。例えば、角膜厚520μの場合、削る量は120μまでOKということです。

 

1Dの近視を治すのに必要な切削量は10〜20μと幅があります。当院で使用している器械でもっとも精度が良い、iDesign入力では、最も多くの切除量を必要とします。というのも、切除してできるレンズの光学径が大きく、暗い場所での視力を重視した設定だからです。

 

iDesignでは角膜厚が足らない場合、手入力(メガネ度数入力)として光学径を小さくとると矯正が可能となりますが、コントラスト感度低下やハロなどの問題がでる恐れがあります。

 

したがって、iDesignでの矯正が不可能な場合は、ICLをお薦めしています。

 

多焦点IOL術後のタッチアップレーシックでは、そもそもの矯正量が少ないので、角膜厚的にはiDesignが可能ですが、残念なことに、眼内レンズの種類によってはiDesignによる測定が不可能なことがあり、手入力にならざるを得ないことも多いのです。

 

シンフォニーやレンティスなど、他覚的屈折値が狂うIOLでも同様です。

 

しかし、最近、3焦点のパンオプティックスのタッチアップレーシックの機会があり、iDesignの測定を利用したところ、結果は良好でした。このレンズで、iDesignが利用できることが分かったので、以後、より安心して使えるようになりました。

 

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