SLTミーティング

SLTとはSelective Laser Trabeculoplastyの略で、日本語訳 選択的レーザー線維柱帯形成術となります。この場合のレーザーはヤグレーザーです。

 

SLTについて先日ユーザーズミーティングがありました。

 

SLTは、隅角の房水が出ていく組織、トラベクラーメッシュワークを部分的に破壊して、流出抵抗を下げるのが仕組みです。

 

破壊といっても部分的ですので、出血や副作用がほとんどありません。

 

効果は20%程度の眼圧下降ですが、70%の人には効果があるものの、30%はありません。どんな人が効果がないのかは分かっていませんので、施術して初めて効果があったかどうかが分かるということになります。

 

最近は緑内障の点眼薬が多数開発されていますが、効果が強いほど副作用も強い傾向にあり、3剤以上の点眼ともなると、毎日きっちりと点眼するのが苦痛になり、点眼を自己中止してしまうことも多いのです。

 

そうすると、知らない間に緑内障の視野変化が進んでしまいます。

 

SLTは効果が出ると1年以上持続しますので、生活質の向上のみならず、費用の点でもすぐれた方法です。

 

長期点眼や観血手術にくらべ、副作用がほぼ無いというすぐれた特長がありますので、(開放隅角)緑内障の方にとって一度は試みた方がよい治療法と思います。

 

SLT、トラベクロトミー、トラベクレクトミーを順次行って、なるべく点眼薬を使わず緑内障を管理する方法があります。実際はなかなか理想通りには行きませんが。

 

先日のミーティングで講演された福井のN先生は、NTG(正常眼圧緑内障)に対し、SLTのみで眼圧をコントロールできた症例をいくつか紹介されていました。

 

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