ウェーバー

ウェーバーといえば何を連想しますか?アメリカや欧州で、各家庭に必ず備え付けてあるバーベキューケトル(釜)の名門がウェーバーです。

もちろん、我が家にもあり、夏になるとウェーバーのケトルでBBQをするのが楽しみの一つです。

もう一人のウェーバーは、ドイツロマン派の作曲家、カルロ マリア フォン ウェーバーですね。昔、ピアノを習っていた頃、モーツァルトやベートーベンのソナタと同時にウェーバーソナタや小品も課題になったものです。しかし、今やほとんど忘れられており、演奏される機会はあまりありません。もったいないことです。

ウェーバーの生まれたのは1786年。ベートーベン(1770年)とシューベルト(1797年)のちょうど間です。巨人二人に挟まれているのが気の毒ですが、この二人の長所を併せ持ったようなピアノの名曲もありますし(例えば有名な「舞踏への勧誘」)、後期のオペラ、「魔弾の射手」や「オイリアンテ」は二人の巨人すら成し得なかった成果ですね。

コルトーによれば、ピアノの技法の変遷を考えると、親指を軸として何オクターブにも及ぶ音階やアルペジオを弾くようになったのは18世紀の後半、ベートーベンくらいかららしいです。ウェーバーはベートーベンと並ぶピアノの名手の走りだったようです。

舞踏への勧誘やソナタ1番、2番など、名曲ですし、ピアノの技巧的にも目新しいことが多々あります。

中でもソナタ1番の終楽章は「無窮動(perpetuum mobile)」として有名です。最初から終わりまで16分音符が並ぶピアノ曲は練習曲としても最適です。

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