眼科用サプリメントの効用

サプリメント、機能性栄養食品といえば、健康に良いであろうという栄養素を、食品から抽出した形で提供するものです。健康に良いのは確かとしても、実際の具体的な病気に対する治療法として確立しているかといえば、そうとばかりも言えません。しかし、眼科では、大掛かりな研究によって効果が確認されているサプリメントがあります。

AREDS2という研究により、一定量ルテイン、ゼアキサンチン、亜鉛などの栄養素が加齢黄斑変性症の進行を予防することが分っています。詳細は当院のホームページにも載っています。

眼内の黄斑部というところは、視細胞がよってくる場所で、視力の源泉といえます。ここが障害されますと、とたんに視力が矯正0.1以下になり、生活に支障が出てくるのです。黄斑部の病気は遺伝的変性、近視性変性、糖尿病性浮腫、静脈閉塞症などと並んで、最も多いのが加齢黄斑変性(ARMD)です。

ARMDの先行病変に、軟性ドルーゼといって、眼底写真で確認できる白色の沈着物があります。これが認められる人は、まだARMDを発症している訳ではなくとも、予防のためのサプリメントを飲んだ方がよいでしょう。当院のルテビタアイ3を1日6錠服用します。

もちろん、他メーカーのサプリでもよいのですが、中には適切な容量が入っていないものもあります。どの栄養素をどれだけの量服用したらよいか、当院のホームページをご参照ください。

日常生活では紫外線を避け、青色光のPC画面など長時間見る際はふさわしいメガネを掛け、有酸素運動を心がけることが大切です。

60才を過ぎたら、一度眼科でOCTによる精密検査を受けるのがよいでしょう。

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