「マッサージが好きなんやけど、手術したらいつからしてもらえますか?」とかはよく聞かれる質問です。
本題のマッサージはこれではなく、緑内障の治療にかかわることです。
濾過手術(レクトミー)で、眼の中から結膜の下に水路を作ったとしても、癒着してふさがってしまうのが難点です。人間の体は傷を治すようにプログラムされていますので、それに逆らうのは容易ではありません。
そこで、中から外へ水が流れるよう、眼を押さえるマッサージが有効です。一日数回でも、きっちり流れを作っておけば、完全に塞がることは予防されます。
ただし、水(房水)が結膜の外まで流れてしまってはいけません。結膜と強膜の間に溜まるようにしなければならず、一回の手術操作で必ずしも成功するとは限りません。
濾過手術のあとは、数日のうちに縫合したり、閉塞を解除したり(ニードリング)と、追加の処置(手術)が必要になることが多いのです。
貯留が確定したら、あとはマッサージにより、閉塞が起こらないようにするのがとても大切です。
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