トーリックICLにCASIA2

眼内レンズでもICLでも乱視矯正の入ったトーリックレンズを使う場合、手術中の軸合わせが大切です。軸が45度狂ったら効果はゼロになります。プラスマイナス5度くらいに合わせないと効果が出ません。

 

白内障手術でのトーリックレンズの軸合わせのため、手術顕微鏡にケラトメーターをつけて、表示させる方法があります。顕微鏡の術野に軸が出てきますので、オートマチックに合わせることができます。

 

しかし、この方法はICLトーリックでは使えません。ICLでは、メガネ合わせの度数からレンズ度数を決定しますので、角膜乱視の軸とは必ずしも一致しないからです。

 

そこで、当院でいつも行なっているCASIA2(前眼部OCT)が必要となってくるのです。実際のところ、トーリックICLの軸合わせは、CASIA2が無いと不可能か、とても不正確になってしまいます。

 

ICLトーリックでは、「反時計方向に6°回してください」というような細かい指示があるからです。

 

CASIA2では、メガネ合わせの時と同じ、直立視の状態で水平を出し、トーリックレンズの正確な軸の位置を図示することができます。

 

ICLは容易に回転しないので、手術時の軸合わせは難しいですが、術後に勝手に回転して狂うことはありません。

 

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