医者の養生

卒業した大学医学部から定期的に同窓会名簿が送られてきます。同窓生がどこで何をしているのか、開業している地区にどんな同窓生がいるのかなど、興味を持って見ています。

 

大阪に医学部が5つあるうち、最も歴史が古いのが阪大ですし、元々関連病院が大阪府下に多いという特徴がありますので、卒業生の大半が大阪に居ります。これだけ同じ地区に卒業生が集まっている大学学部も多分珍しいことでしょう。

 

「世界に羽ばたく」との掛け声とは裏腹に、ほとんどの人が実はドメスティックです。医師免は日本でしか通用しませんし、大阪は居心地がとても良いですから。

 

卒業して40年以上経ちますと、勤務医をしていた同級生は定年退職しています。それでも「無職」の人は稀で、開業しているか、どこかの顧問をしているかなど、何らかの形で医師の仕事を続けている人がほとんどです。

 

鬼籍に入っているのはわずかに3名。90%以上が未だに現役です。

 

それが例えば20年先輩のクラスともなりますと、そういうわけには参りません。勤務先覧に空白が増えています。またもちろん、鬼籍に入られている方も多くなります。

 

とはいえ、この20年先輩のクラス(昭和30年卒)ですら、総数120名中半数以上が生存されています。

 

この辺り(平均年齢88歳)で生存率50パーセント、それ以上になりますと半数を切ってきて、平均年齢100歳ではさすがに10パーセントをきっています。

 

まとめますと、阪大卒の医師は70歳ではまだ現役で仕事をしており、80歳で引退モードに入り、90歳で鬼籍に入るというのが平均的な流れのようです。

 

「医者の不養生」とは、どうやら昔の話のようです。

 

ST