乱視矯正手術 LRI

今週、久しぶりに乱視矯正手術LRIを行いました。LRIとはLimbal Relaxing Incisionの略で、角膜の輪部(黒目と白目の境界線)をメスで切開して、角膜の歪み=乱視を治す手術方法です。

この白内障患者さんの乱視は-5D(ディオプター)以上あり、使用可能なトーリックレンズでは矯正できないため、LRIを行うことにしたのです。

これだけの高度乱視ですから、矯正効果が最高になると思われる、90度切開を2本置くことにしました。

その結果、なんと、術後、乱視度数1.0Dと劇的に改善いたしました。白内障手術(2週間後に予定)ではトーリックレンズ(乱視矯正眼内レンズ)を使う必要がなくなりました。

こんなに良い手術がなぜ普及していないのかというと、効果が安定しないからです。切開方法、深さ、長さ、年齢、角膜厚、など、結果に影響する要素が多すぎ、なかなか思った通りの矯正量が出せないのです。

今回は残存乱視をトーリックで直す予定で行ったのですが、結果は想像以上でした。

もっと少ない(3D以下)乱視を正確に治すには、レーシックが最適です。

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