LASIKと白内障手術

LASIK白内障手術、全く異なった手術ですが、「屈折矯正」という意味は共通です。LASIKが登場したのは2000年くらい、白内障手術が眼内レンズの導入により屈折矯正の意味が出てきたのは1990年くらいです。それ以前、この2つの手術がコラボするようになるとは想像できませんでした。

まず、片眼の白内障の場合です。若年者の白内障手術では術後の老眼を嫌って多焦点眼内レンズを希望される患者さんが多いのですが、その場合、健眼の屈折異常に対する対策が必要です。多焦点レンズで遠くが1.0見えるようになると、健眼も裸眼1.0でないとバランスが取れません。そこで、健眼をLASIKで治す選択肢がクローズアップされるのです。

また、多焦点レンズ移植では、術後に乱視、近視、遠視が残ると裸眼視力に影響するため、せっかくのレンズの性能が最大限に発揮できません。そこで、多焦点レンズ移植術後のLASIKがクローズアップされるのです。これは軽度屈折異常の調整という意味を込めて「タッチアップレーシック」と呼びます。

タッチアップはなにも多焦点レンズの後だけとは限りません。通常の単焦点レンズの後の度数調整、あるいは、有水晶体眼内レンズ(ICL)の後の度数調整も行うことがあります。

LASIKは数ある屈折矯正手術の王であり基本でもあります。これがなかったら屈折矯正手術というコンセプトが始まりません。

坪井眼科では今後とも、LASIKを手術の大切な柱の一つとして続けてゆく所存です。

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