ベートーベン

ピアノをさらっていて必ず出会う作曲家は、古い順に、バッハ(1685年3月31日 - 1750年7月28日)、ハイドン(1732年3月31日 - 1809年5月31日 )、モーツァルト(1756年1月27日 - 1791年12月5)、ベートーベン(1770年12月16日頃 - 1827年3月 26日)、シューベルト(1797年1月31日 - 1828年11月19日)、メンデルスゾーン(1809年2月3日 - 1847年11月4日)、ショパン(1810 年3月1日- 1849年10月17)、シューマン1810年6月8日 - 1856年7月29日)、リスト(1811年10月22日 - 1886年7月31日)と続きます。

各人とも生存年が前後の人とだぶっていますので、伝統として受け継がれたものがあったであろうことが想像できます。メンデルスゾーンショパンシューマン、リストの4人はほぼ同い年です。

こうして見ると、それぞれの作曲家の個性もまた際立っていることに気づかされます。

中心に位置するのはベートーベンです。ベートーベンは先輩の作曲家の伝統を受け継ぎ、後輩の作曲家に多大な影響を与え、なおかつ、自身が空前絶後の存在感を発揮しています。中〜後期の傑作とされる作品はもちろん、初期や作品番号のない作品の中にもよいものがたくさんあります。

ソナタの32曲や協奏曲の5曲はあまりにもポピュラーですので、最近は「変奏曲集」という変わった分野にはまっています。

ベートーベンのピアノ独奏用変奏曲のうち、作品番号がついているのは4曲だけですが、それ以外にもたくさんの変奏曲が残されています。ウィーン原典版では3巻あり、ページ数ではソナタの半分くらいにも達します。ヘンレ版では独奏用だけで22曲あります。

中に、作品番号付きで、フルートの伴奏を伴った、めずらしい「民謡による変奏曲集」という後期の作品もあります。

独奏用で作品番号のないものでは、ハ短調の32の変奏曲が有名ですし、Wo79の「ブリタニアを統治せよ」の主題による変奏曲もとても素敵です。

ベートーベンには、ソナタ、コンチェルト以外にも隠されたピアノ名曲がたくさんあります。

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